北九州市動物愛護センターが、熊本地震で建物などに被害を受けた熊本市動物愛護センターの犬と猫計26匹を引き取ることになり、全頭が無事、到着した。
熊本市のセンターは犬、猫の「殺処分ゼロ」の取り組みで成果を上げ、全国の施設から注目されてきた。北九州市の職員たちは思いを引き継ぎ、新たな飼い主を探す。
飼育中の約130匹の犬、猫は無事だったが、断水が続いていることもあり、十分な世話をするのが難しくなった。
これを受け、北九州市側が支援を申し出て、飼育スペースの空き具合から犬16匹、猫10匹を引き取ることになった。北九州市の職員が車で迎えに行き、20日に到着した。
センターでは今後、体調などを見極め、25日から順次、譲渡の相談に応じたいという。犬、猫の情報は譲渡できる状態になり次第、ホームページで紹介する。
熊本市は2002年、当時全国でも珍しい「殺処分ゼロ」の目標を掲げた。センターに犬、猫を持ち込む飼い主に別のもらい手を探すよう説得したり、譲渡会を開いたりし、処分数を大幅に減らしてきた。
北九州市動物愛護センターの山本康之所長は「心を込めて世話をし、譲渡先を探したい」と話した。
情報提供元:読売新聞