Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/pecoas/www/www/index.php:2) in /home/pecoas/www/www/wp/wp-content/plugins/multi-device-switcher/multi-device-switcher.php on line 118

Warning: session_start(): Cannot send session cookie - headers already sent by (output started at /home/pecoas/www/www/index.php:2) in /home/pecoas/www/www/_core/init.php on line 23

Warning: session_start(): Cannot send session cache limiter - headers already sent (output started at /home/pecoas/www/www/index.php:2) in /home/pecoas/www/www/_core/init.php on line 23
ペコアスの新着情報 | ペット情報ポータルサイトPECOAS(ペコアス)

トップページトップページ > 新着情報 > 犬も認知症に!現代「介護」事情は!

新着情報 ―ペコアスの情報をピックアップ!

犬も認知症に!現代「介護」事情は!

介護2
犬も年を重ねるにつれて認知症になったり、視力や聴力が衰えたりする。飼い主はどうしたらいいのか。現代のペットの「介護」。その事情をのぞいてみた。

柴犬やヨークシャテリアが気持ちよさそうに目をつぶって、寝転がっている。そばで女性スタッフがかいがいしく犬の脚をマッサージする姿があった。

横浜市中区山下町の犬向け複合施設「WANCOTT(ワンコット)」。この施設では屋内ドッグランやペットホテルだけでなく、24時間体制で老犬のケアを行うサービスを提供している。

老犬ケアのスペースには、11~17歳の犬が10頭ほどいた。マッサージのほかに、においで餌を探し当てる訓練なども。犬を寝かせっぱなしにしていると、どんどん体が固まって歩けなくなってしまう危険性があるという。「人間と一緒で、介護疲れに悩む人が多い。年老いたワンちゃんを一人で世話するのは本当に難しいので、任せられる部分はプロに任せて」。ワンコットのスタッフ、北島愛さん(37)はこう呼び掛ける。

ここで老犬の介護に当たるのは、獣医師や動物看護師、トレーナーなど計約10人。事前のカウンセリングに基づき、食事や排泄(はいせつ)管理、マッサージ、ストレッチなどそれぞれの犬に応じたきめ細かいサービスを提供している。老犬だけでなく、体に障害がある犬なども年齢にかかわらず預かっている。入所金10万円で、月額12万~23万円、ほかに医療予備費として10万~18万円を預かる。

犬も人と同じように認知症になる。進行すると、生活リズムが狂って夜に徘徊(はいかい)するようになったり、トイレの概念自体が失われ、どこでも排泄するようになったりするなど飼い主の負担は増える。「夜に寝ることができず、もう限界」。ワンコットでは夜通しの世話に耐えきれなくなった飼い主から、このような相談を受けることも少なくないという。「真面目な人ほど『全部自分で世話しなきゃ』と考えてしまう。思い詰めてしまう前に相談してほしい」と北島さん。

人もペットも介護の悩みは同じ。飼い主も一人で世話を抱え込まず、頼れる部分は他人に頼って息抜きすることも大切だろう。

■何ができる…悩む「看取り」

ペットと人との結びつきが強まると、家族同様、かけがえのない存在となる。人間の長寿化が進むとともに、猫や犬も長生きするようになり、どう看取(みと)ったらよいか悩む飼い主も。最期まで世話をすることが飼い主の責任だ。

「最期まで強く立派だったね。ずっと、かあちゃんの自慢だよ」。神奈川県茅ケ崎市の獣医師、古山範子(のりこ)さん(49)は今年1月、雑種の雄猫「あめり」(9歳)を看取った。古山さんの家には保護した猫が5匹いる。あめりは他の猫の毛繕いをしたり、トイレの砂かけをしてあげたり、「おせっかいのおばちゃんみたい」だった。

2年前から内臓の疾患にかかり、生死をさまよった。最期の夜、妙な鳴き声が聞こえた。「もう何かをしようという段階ではなかった」。2時間ほど膝に乗せて様子を見守った。「頑張ったから」「頑張ったね」。涙は出なかった。

古山さんは5月に出版された「はじめての猫のターミナルケア・看取り」の監修に携わった。

ペットの看取りは難しい。医療を尽くした後、果たして飼い主がしてやれることはあるだろうか。「薬の副作用が強くなって『つらい時間』をつくってしまうこともある。穏やかな時間を過ごしてもらうことが大事だ」と古山さん。

看取りでは、どうしても自分の感情(悲しみ)を優先してしまうことがある。飼い主の心配があまりに出てしまうと、犬や猫が「病気」と感づき、不安がらせてしまう。普段通り接することが求められる。

死んだときの「ペットロス」も課題だ。古山さんは「ペットロスは当然。誰でも愛する存在を失ったら同じ。悲しむときは悲しみ、気持ちを共有できる人がいればよい」と話す。

「日にち薬」という言葉がある。時間がたてば心は軽くなっていく。供養して気持ちの整理をつけ、再び前を向けば、天国のペットも喜ぶはずだ。

情報提供元:産経新聞