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トラブルも勃発?「ドッグラン」を犬と楽しむ方法

ドッグランは、一定のエリア内で飼い犬を自由に遊ばせる運動施設です。多くは、芝生のグラウンドなどの一部を丈夫なフェンスで囲い、周辺に水飲み場、足洗い場、日よけ、ベンチなどの施設を備えています。

 

 小型犬、大型犬など「犬の大きさ」で使用エリアを区切る施設や、アジリティーと呼ばれる犬専用の遊具やプールなどを併設する施設もあります。


 施設内では、散歩の時と違って愛犬を思い切り走らせることができるので、運動不足やストレス解消に役立つのはもちろん、その姿を見る飼い主も大変楽しい時間を過ごすことができます。


 ドッグランの起源は1980年代のニューヨーク(NY)。防犯対策のため、公園利用者に散歩の時などに犬を同行させるように行政が勧めたのがきっかかけでした。その後、犯罪は減少傾向をたどりましたが、一方で犬の排泄(はいせつ)物問題が発生し、解決策の一つとして公園の一部にフェンスを設け、その中で犬を運動させることにしたのです。


 以降、ドッグラン(欧米ではドッグパーク)は世界中に広がりました。日本では2000年代に整備が始まり、03年5月、国営昭和記念公園(東京都立川市など)に公設第1号のドッグランが完成しました。今では全国各地に様々な形態のドッグランが整備され、その数は公営、民営などを合わせ、数百か所と言われます。


公営のドッグランは公園などに併設されているケースが多く、無料で利用できる施設が大半です。有料の場合は、登録料のほか、1回500円程度の利用料がかかるケースもあります。利用前に飼い主にガイダンスの受講を義務付け施設もあります。


 一方、民営の場合はペットショップや動物病院などのペット関連施設に併設されているケースもあります。利用料は、1回300円程度から会員制で年間数万円までと幅広いのですが、大半は公営と同様、利用登録が必要とされます。


 最近は高速道路のSAや、道の駅などに併設されるケースも増えてきました。ドライバーへの配慮から「24時間、無料開放」の施設も見られます。


 このように飼い主にも愛犬にもメリットが多く、全国でポピュラーな存在になりつつあるドッグランですが、残念ながら施設内でのトラブルも目立ってきました。私が実際に愛犬家たちから聞いた実例を紹介したいと思います。



犬同士、飼い主同士のけんかやトラブル……


 

実例1:興奮して頭をかんだボーダーコリー


 犬種に制限を設けていないドッグランの「フリーエリア」で、愛犬のウィペット(中型犬)と遊んでいた飼い主の話です。そこに、ほかの飼い主が2頭のボーダーコリー(中型犬)を連れてやってきました。


 活発な性格といわれるボーダーコリーは到着早々、興奮気味で、飼い主がリードを外すや否や、ウィペットを追いかけ始めました。ウィペットは驚き、鳴きながら逃げ回ったそうです。しかし、ボーダーコリーの飼い主は笑いながら「ダメだよ~」と言うだけで、何の対処もしませんでした。


 その直後、ウィペットの大きな鳴き声が……。ボーダーコリーが離れたすきに飼い主が駆け寄ったところ、ウィペットの頭から血が流れていました。ボーダーコリーにかまれたようです。


 ボーダーコリーの飼い主は、笑いながら「すいませ~ん」の一言だけ。ウィペットの飼い主が「興奮状態が収まってからリードを外すべきだったのでは」と抗議しても、聞く耳を持たなかったそうです。ウィペットの傷はそれほど深くなかったものの、人間で言うところの「トラウマ」が残ったのか、車に乗せると震えるようになってしまいました。



実例2:ルール違反をしながら相手を責める


小・中型犬エリアで、知人が愛犬のトイプードル(超小型犬)を他の利用者の柴犬(小型犬)と遊ばせていたところ、ミニチュアダックスフント(小型犬)を連れた老夫婦と孫がドッグラン内に入ってきました。

 

 しばらく楽しく遊んでいたところ、柴犬に飛びつかれ、孫は転んで頭を打ってしまい、大声で泣き始めました。「孫に何かあったらどう責任をとるつもり!!」――老夫婦は柴犬の飼い主を激しく叱責した後、連絡先などを聞いてから孫を病院へ連れて行くと言って去っていったそうです。


 しかし、このドッグランのルールは「小学生以下の入場は禁止」。つまり、ルール違反だったのは老夫婦の方なのです。柴犬の飼い主は一方的に悪者にされ、納得がいかない様子だったそうです。



実例3:けんかで愛犬が大けが、相手は音信不通に…


 ラブラドルレトリバー(ラブラドル=大型犬)の飼い主がドッグランで愛犬と遊んでいると、アメリカン・ピット・ブル・テリア(ピットブル=中型犬)を連れた女性が入ってきました。


 その施設には「おもちゃの持ち込み禁止」というルールがありましたが、女性はバッグからボールを取り出し、ピットブルと遊び始めたそうです。


 ラブラドルも興味を示し、一緒にボールを追いかけ始めました。ラブラドルがボールを口にくわえたところ、ピットブルが奪おうとして争いになり、一方的に攻撃されたラブラドルは血だらけになってしまいました。病院に連れて行ったところ、18針も縫う大けがだったそうです。


 後日、ラブラドールの飼い主が、ドッグランで聞いた連絡先を手がかりにピットブルの飼い主に連絡すると、「あなたの犬が、私の犬のボールを取るから悪いのよ!」と言われ、一方的に電話を切られてしまいました。その後、何度か連絡しても、居留守を使われているのか、連絡が取れない状態のままだそうです。


なぜ問題が起きてしまうのか……


愛犬と飼い主が気分良く過ごすためのドッグランで、なぜこのようなトラブルが起きてしまうのでしょうか。私は、一部の飼い主たちが、リードをつけた散歩との「差」を見落としがちであることが一因ではないかと考えています。


 不特定多数の人と犬が利用する施設内で、リードを外して人の手を離れた犬が好きなようにふるまえば、思わぬ事態に発展しても不思議ではありません。ですから、多くのドッグランはルールを細かく設定しているのです。


 犬の性格や状態によっては、そもそもドッグランの利用に適さないケースもあります。他の犬と上手に接することができない、飼い主が呼んでも戻ってこない、健康状態に問題がある――などの傾向が見られるなら、他の犬や人がいる施設内でリードを外して自由にすることは避けるべきなのです。


 先述した3例のトラブルは、飼い主たちがこうした点を見落とし、ドッグランのルールを軽視したために起きたと言えるでしょう。



「守るべき10か条」


 トラブルを避け、愛犬と有意義な時間を過ごすために、ドッグランを利用するときに守るべき「10か条」を作ってみました。ドッグランに通う飼い主の方はこの10か条をぜひ頭に入れておいていただきたいと思います。



その1 予防接種を済ませておく


 万一の際に愛犬を守るため、「狂犬病予防接種」などの各種接種は必ず利用前に済ませておく必要があります。施設によっては、予防接種を受けたことを示す証明書の提示を求められることがあります。



その2 様子を見てからリードを外す


 先に遊んでいる犬がいる場合には、しばらく様子を見て安全を確認してからエリア内に入ります。そして、愛犬が落ち着いてから、他の犬から離れた場所でリードを外すようにします。



その3 常に愛犬から目を離さない。


 飼い主同士で話し込むなどして犬から目を離すことがないように、常に愛犬の様子を観察します。何か問題が起きたら飼い主がすぐに対応できるように、常に愛犬の近くにいることを心がけることも必要です。



その4 排泄物は自己責任で処理する


 あくまで施設の中であっても、排泄物の管理は飼い主の責任です。犬のフンをきちんと持ち帰り、尿をした場所には水をかけるなどという処理を徹底しましょう。



その5 発情期には利用を控える


 発情している雌犬がいると、周囲の雄犬たちが興奮してしまいます。過って交尾してしまったり、雄同士がけんかしたりする原因にもつながりますので、利用は控えるべきです。



その6 おもちゃや食べ物は持ち込まない


 犬たちの間で取り合いになり、けんかの原因になります。施設によっては「持ち込みOK」のケースもありますが、それでも持ち込みはできる限りしないほうがいいと思います。



その7 他の犬と交流するときは飼い主に一声かける


 犬の性格は様々です。初めて出会う犬への反応も同様です。トラブルを避けるために、交流する前に飼い主に声をかけるべきです。



その8 使用可能なエリアを守る


 ドッグランによっては体の大きさや犬種などにより、様々なエリアに区分けされています。それぞれの施設の区分けを守ることがトラブル防止につながります。



その9 勝手な写真撮影、またブログなどへの掲載をしない。


 飼い主に許可を得ずに他の犬を撮影し、ブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などに掲載するのはトラブルの原因になります。必ず飼い主の許可を得る必要があります。



その10 利用前にドッグランのルールをしっかりと確認しておく


 ドッグランによって、ルールは少しずつ違います。それぞれのルールを事前にしっかりと確認したうえ、きちんと守って使うよう心掛けましょう。


情報提供元:読売新聞