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「犬と猫、賢いのはどっち?」

 

空前の猫ブーム。2016年にペットフード協会が公表した飼育数は、犬が約991万7000頭、猫が約987万4000頭。今年中に犬と猫の数が逆転すると言われている。

 

その要因で有力なのは、一人暮らしをする人が増えている中で、「猫は家を空ける間、放っておいても大丈夫だから」というもの。確かに犬より猫のほうが、手間がかからないイメージがある。飼い主に従順な犬。自分で考えて行動する猫。

 

もしかしてこれは、犬より猫のほうが、頭がいいということ? 動物の知性に詳しい京都大学大学院文学研究科心理学研究室の藤田和生教授に疑問をぶつけてみた。

 

「犬と猫、どちらが頭がいいかという前に、知性とは何かを考えてみましょう。知性とはいわば“その動物の生き方に合った形で情報を処理する力”のこと。

 

たとえば大雪の後、道の状態が気になれば、人は外から帰ってきた人に尋ねて靴を選ぶでしょう。犬なら自分で歩いて道の状態を確かめるでしょう。では鳥は? たぶん何もしません。空を飛ぶ鳥にとってはどうでもいいことだからです。

 

でも鳥に知性がないわけではない。つまり、その生き物が生きるために必要な情報をどれだけ上手に取り込めるか。それが知性が優れているということなんです」

つぶらな瞳の奥で飼い主の感情をうかがっている。(amanaimages=写真)



この観点で先ほどの犬と猫の違いを考えてみると、犬は、「飼い主に従順」という知性を持ち、猫は「単独で行動する」という質の違った知性を持っていることになる。それはなぜなのか。

 

「犬の家畜化は1万8000年ほど前からだと言われています。その長い年月の間に、“人の環境になじむ”ということが遺伝子に組み込まれたのでしょう。そのなじみ方というのは、人の指示に敏感に対応すること。なぜなら犬は、放牧など人の援助をする目的で家畜化されてきたからです。その証拠に、オオカミも犬と同じ祖先ですが、オオカミにはその性質はありません」

 

では、猫の場合はどうなのか。

 

「猫は、穀物蔵のネズミを捕ってもらおうと敷地に放っただけですから。人に対応する必要がなかったのでしょう」

 

ということは、猫に人の仕事を援助する役目を持たせていたら、犬のように飼い主に従順になったのだろうか。

 

「可能性はなくはないですが、猫はもともと単独生活を好む生き物。つまり自分の意思で行動するのが好きな生き物なんです。対して犬は社会性が高い動物ですから、他者と協調するというのが得意だった。だから人を援助する役割を与えられたのでしょう」

 

よく飼い主が悲しい顔をしていると犬が慰めにきてくれると言うが、それも犬の社会性からきているのだろうか。

 

「犬は人の感情を読み取ります。でも、飼い主が悲しい顔をしているから慰めにきてくれるというのはたぶん幻想です。待っていてもご飯が出てこないから、催促をしにきただけかもしれない。普通の犬は飼い主がピンチになっても助けにきませんし、助けを呼んでもくれません。これは猫も同じです」

 

飼い主の顔色を読み取るのは、むしろ行動の判断材料にするためだという。

 

「扇風機に細長い紙をつけて回すと、紙がぴらぴらして怖いですよね。そんなとき、犬は飼い主の顔を見ます。飼い主が怖そうにしていると行かない。にこにこしていると行く。

 

つまり、人の行動を手掛かりに行動する能力があるということです。犬ほどではないですが、猫もできます」

 

よくテレビ番組に計算できる天才犬が登場するが、それは飼い主の反応を見て、正解の数だけ吠えているのだろうと藤田氏は言う。では、猫は?

 

「認知テストの結果は犬も猫もほぼ一緒です。でも飼い主への依存度が犬のほうが高いんです」

 

認知能力では猫も負けていないのに、計算できる猫が出てこないのは、飼い主への依存度が低いからというわけか。

 

ちなみに死んだ飼い主を待ち続けた忠犬ハチ公の話も怪しいという。

 

「毎日渋谷の駅に行くのが習慣だったとか、行くとおいしいものがもらえた、とかそんな理由じゃないかと……」

 

犬も猫も、したたかであることは間違いないようだ。

 

情報提供元:PRESIDENT