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命売らない店、譲渡が普通の社会を!

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「動物のため」広がる共感!

東京・渋谷区。地下鉄東京メトロの最寄り駅から1分ほど歩いたところに、命を売らないペットショップ「ミグノンプラン」はある。1階がフードやグッズの物販、トリミングなどを行うペットサロン、2階は動物病院、3階は保護動物を預かるシェルターになっている。

サロンには、添加物のことまで考えたフード、体に良いとされるシャンプーなど厳選したペット用品が並ぶ。フロアで犬が寝ていたり、頭上にある木製の「キャットウオーク」の上を猫が走ったりしている。

ミグノンプランは生体販売をしない。店内の犬や猫はすべて保護動物。月2回開かれる譲渡会で、里親の元へ行く日をのんびりと待っている。

経営する友森玲子さん(41)は「とにかく動物目線の店にしたかった」と話す。子犬を親犬から無理やり離してケージにいれたり、値札を貼って安売りしたりすることは「自分がされたらすごく傷付く」のでしない。動物を大事にしない飼い主もいることを思うと「お金で売ることは考えられなかった」と起業当時を振り返る。
   
2002年にペットサロンを杉並区で開業し、07年から保護活動を始めた。動物を幸せにする活動の認知度を高めるため14年、より多くの人の目に留まる渋谷区に移転する決意をした。「動物のためになる店にすれば、自分が飼い主なら入り浸る。売り上げも伸びる」との確信もあった。

友森さんが「趣味」と話す保護活動。10年で約2千匹を都の動物愛護相談センターや熊本地震被災地などから受け入れ、約1700匹を新たな飼い主に譲渡した。現在いる約200匹のうち半数以上は預かりボランティアの家で一時的に生活している。

岡山市にあるペットショップ「シュシュ岡山店」では開店から10年ほど行っていた犬猫の販売を15年1月にやめた。代わりに行政施設に収容されている保護犬を預かり、里親に引き合わせている。18部屋あったスペースは4部屋にし、成犬にも十分な広さを確保した。

同店マネジャーの澤木崇さん(43)は「産ませて流通させるビジネスをしながら、殺処分せざるを得ないほど飽和している矛盾。もうけは業界が得て、尻ぬぐいを行政とボランティアがすることへの嫌悪感があった」と話す。

生体販売の売り上げ分は減収となったが、一方で「全国の応援者によるペットフードなどの通販利用が増えた」。今期(17年9月~)は過去最高の収益になる勢いだ。

全国からは応援メールが届き、従業員は誇りを胸に働く。「保護犬が店を通じて家庭犬になり幸せになっていく姿を見られることがやりがいにつながっているようだ」と澤木さんは話す。

ペットフード協会(東京)の17年の推計では、保護されている犬猫を譲り受けたことを指す「シェルターからの譲渡」は犬1・8%、猫1・9%だった。

澤木さんは「命の売買が行われない日本にしたい。救いを必要とする命を譲渡するのが、新しいショップの形だと信じている」。友森さんも「ペットは買うのではなく、譲り受けるのが普通の社会になったら」。「命を売らない店」は「ペットと生きる」ことに新たな息吹をもたらしている。