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大型犬はなぜ小型犬より短命なのか?

ゾウの寿命は約70年。マウスの寿命はわずか2年。

動物たちの寿命の長さを比べてみると、小型動物の方が大きな動物より短命だということがわかります。しかし犬の世界ではこれが逆転し、小型犬は寿命が長く、大きくなればなるほど長生きは難しくなります。

 

大型犬は小型犬より短命である


アニコム損害保険株式会社の井上氏らが2015年に発表した研究によれば、犬の平均寿命は13.7歳。小型犬郡(体重5〜10kg)が14.2歳ともっとも長い寿命であり、超大型犬群(体重40kg以上)は10.6歳と3歳程度の差があることがわかりました。

 

実際、大きな犬の寿命は短いことで知られています。体重の重いイングリッシュ・マスティフの寿命は約7歳。背高のっぽで知られるアイリッシュ・ウルフハウンドの平均寿命は6〜10歳です。10歳を超える犬が珍しくない小型犬と比較すると、大型犬は短命と言っても差し支えはないでしょう。

 

大きな犬はなぜ早く命を終えるのでしょう?ゲッティンゲン大学の進化生物学者クラウス氏が率いる研究チームは、獣医医療データベース(VMDB:Veterinary Medical DataBase)に保存された犬5万匹のデータを用いてこの謎に挑みました。

 

大型犬は一生を早く駆け抜ける


研究者らは保存された74犬種5万匹のデータを分析し、「大型犬は小型犬より早いペースで年をとる。(大型犬の)成長後の期間は、早いペースで駆け抜けるようなものだ」と結論づけています。「大型犬は早く年をとるから、年若くして死に至る」ということです。

 

大型犬は小型犬に比べ、成犬の骨格に到達するまでの期間は長いと言われています。しかし、その期間は長いとは言っても5年も10年もかかる訳ではありません。1.5kgほどのチワワと100kg近くまで育つマスティフの成長を比較した場合、同じ期間でもマスティフの方が多くの成長をしなければならないことは明らかです。早いペースの成長が大型犬に負担をかけるのではないかという仮説が立てられそうです。

 

研究報告書ではこのほかに、体重が犬の寿命において大きな役割を果たすことも明らかにされています。体重が4.4ポンド(約2kg)増加するごとに、1ヶ月の余命が失われるということです。

 

身体の大きさ、成長率、寿命の関係


クラウス氏らの研究から見えてくるのは、身体の大きさ、成長率、寿命がトレードオフの関係にありそうだということです。別の研究を紐解くと、これらの関係はやはり「あちらを立てればこちらが立たない」という関係にありそうだということがわかります。

 

ノルウェー科学技術大学の研究チームは、スズメの集団を対象とした研究を行い、骨格的に大きなスズメはテロメアが短いことを明らかにしています。テロメアとは細胞の染色体の端にある化学物質で、細胞が分裂するたびに少しずつ数が減り短くなっていくものです。テロメアが非常に短くなることは細胞分裂の終わりを意味します。つまり、大きなスズメはより早く死に向き合わなければならないことを示しています。

 

テロメアの研究を行うグラスゴー大学のMonaghan教授も、身体の大きさと寿命の関係について同様の意見を持っているようです。PHYS ORGに対し「より大きな身体に成長させることは、細胞がより大きく分裂しなければならないことを意味する。その結果テロメアはより速く侵食され機能しなくなる」「より大きな個体のテロメアが短くなるということは、より速く成長することによるDNA損傷と関連する可能性がある」とコメントを寄せています。

 

フリーラジカルが大型犬の老化を促進していると考える科学者もいます。コルゲイト大学のWinwardとIonescuは、犬80匹の細胞サンプルを集め、エネルギーとフリーラジカルの産生を確認しました。結果、成犬ではその量は一定でしたが、大型犬の子犬については過剰なフリーラジカルが観察されたということです。Winwardは、「大型犬の子犬は小型犬に比べ、早く代謝し、早く成長し、多くのエネルギーを必要とする」とコメントしています。非常に若い時期であったとしても細胞の損傷は長期にわたる影響を及ぼし得るということです。

 




犬の老化についての研究は、現在進行形で進められています。老化要因が特定されれば近い将来、投薬やサプリメントでの効果的な延命が可能になるかもしれません。20歳超のワンコの存在が普通になる日も、そう遠いことではないのかもしれませんね。

 

情報提供元:BIGLOBEニュース