●吠えるには種類がある!
犬達が吠えるのには大きく2つに分けられます。何かを怖がって吠えている「警戒吠え」と、何かしてほしくて吠える「要求吠え」です。
まずは愛犬がどちらの感情で吠えているかを見極めます。例えば、家族以外の人が近づいた時に吠えた場合、人が大好きな子であれば早く近づいてほしい為、吠えて催促する要求吠え、人が苦手な子であれば近づいてきてほしくない為、威嚇からの警戒吠えになります。 「怖いから来ないで~」とアピールしている犬に対して、「ご挨拶したいのね~」と他人に近づけてしまったら…愛犬に大きな恐怖とストレスを与えてしまうでしょう。
また、サークルの中から、「かまって~」と吠えているのに対し、「吠えちゃダメよ」と声をかけてしまうと、吠えたらかまってくれたと要求吠えが良い事だと教えてしまいます。
犬達がどんな感情で吠えているかを知る事はとても大切です。まず吠えの種類を知り飼い主が適切な対処が出来るようにしましょう。
●吠えはストレス?
「犬は吠える動物だからやめさせる必要はない」という言葉を耳にする事があります。確かに吠える動物です。ですが、吠えている事が犬にとってストレスであったら、吠えさせ続ける事が愛犬にとって幸せな事なのでしょうか?
飼い主が思い通りに動いてくれないから、吠えて言う事聞いて~と要求する犬。物音に敏感で音がなる度に吠えて怖いよ~と警戒する犬。どちらも共通しているのがリラックス出来ていない状態になっています。吠えている時の犬達は興奮状態です。遊びの時間に楽しい興奮でしたらまだ良いのですが、頻繁に吠えている子の場合は、常に周りの状況にアンテナを張り巡らして緊張している状態なので、落ち着いて寝る事が出来ずストレスになっている場合があります。以前、警戒吠えで相談に来られた方の愛犬は、ある音が怖くて吠えていたのですが、犬が吠えると飼い主がすごい勢いで叱っていた為、「音が鳴る=叱られる」と学習をしたようで、二重の恐怖に常にピリピリとした生活をしていました。そこで、音に吠えても叱らないようにし、音が聞こえたらすかさず褒めて頂くようにした結果、今まで吠えていた音が聞こえても気にする事がなくなり、落ち着いて過ごせる時間が作れるようになりました。
愛犬の吠えは本人がストレスになっているのかも?と思いながら愛犬を観察すると、もしかしたら、今までの接し方を見直す必要があるかもしれませんね。
ちなみに、時々「家の子まったく吠えないから病気なのかしら?」と聞かれることがありますが、吠える必要が無く落ち着いてるのであれば一番理想的な状態であり、愛犬が幸せに暮らしている証拠です。
●吠えをやめさせるには…?
個々の環境や吠える原因によって方法が変わる為、その子その子に合った方法をプロのドッグトレーナーに見つけて頂く事をおススメしますが、ここでは、ちょっとした接し方の変化で愛犬の意識を変える事ができるポイントをお話しします。
1)、頼れるリーダーになりましょう!
特に警戒吠えをする犬達にとって頼れるリーダーは必要不可欠です。怖さを克服することは容易な事ではありませんが、この人と一緒だったら安心できる!と思うだけで吠えるほどのパニックにならずにすむ場合があります。
2)、愛犬の要求を断りましょう!
触って~、お腹すいた~、おもちゃ投げて~、抱っこ~など、愛犬からのお願いをハイハイと聞き入れていませんか?1つ1つのお願いは小さいかもしれませんが、積み重ねると愛犬は飼い主は何でも言う事を聞いてくれる!と思い、要求が通らなかった時、更に吠るようになります。日々の生活から、愛犬からのお願いを100%聞かず、できるだけ人から指示を出すように心がけましょう!
もちろん、全ての吠えが犬にとってストレスではありません。愛犬が吠えている理由をしっかり把握したうえで、一緒に暮らす中で愛犬の吠えが必要なのか必要でないのかを飼い主が責任をもって判断することが大切だと思います。
提供:RBB Today
運営会社;合同会社ペコアス